その英語、ネイティブは笑ってます ディビット・セイン 岡悦子
(2010年)青春新書インテリジェンス
ネイティブシリーズで何版か出版されている英語の本ですが、評価は分かれるようです。ビジネス英語を勉強している人に対しては口語的すぎるので評判が悪いようですが、ちょっとしたニュアンスが書かれているので知らなかったと驚く方もいるそうです。どういった英語を勉強している人に向けた本なのでしょうか。
例文の説明
��ページに一つの例文が出ており、詳しく説明しているというよりは、その例文を丸々覚えるというネイティブスタイルの書き方です。英語を日本語に翻訳するのではなく、こういった場面ではこう言う、この文章はこういうときに使う、といった覚え方ができます。
二択式
例文がふたつあり、ひとつが正解もう一つが笑われる表現として似たような文章が出てきます。これをクイズ形式で解くのではなく、間違った例文、正しい例文としてさらっと比べるくらいでいいかと思います。まじまじよく考えてしまうと間違った例文が頭に残り、いざ使おうと思った時にあれどっちだっけ?と思ってしまいます。
口語的な例文
ビジネスやかしこまった表現というよりは、アメリカ映画やドラマで聞くような表現が多々出てきます。そもそも英語は誰もが話す言葉であって、ビジネス英語というのはネイティブに向けた言葉ではなく誰もが理解でき、誤解を招かない言い方をするべきだと私は思います。ですのでネイティブ特にアメリカの言葉を紹介しているこの本と目的が違うように思われます。テレビ番組や映画で英語を学んでいる人にとってはこういう意味だったのか、とたくさんの発見がありますよ。
ニュアンス
日常会話レベルで、留学しなくても生きた英語を知ることができるいい本だと思います。ほんとの日常に使われているような言葉なので英語圏のお友達と親しく話したい、ネイティブ同士での話に参加したいと思っている方にはぜひ読んでもらいたい。意思疎通ができればそれでいいという方はここまでのニュアンスを理解しなくても日本人の英語としてネイティブは理解してくれると思います。
言葉というのは状況状況において変わってきますし、何通りもの表現ができます。英語は日本語のように文章としての経験が少ないので適切な文章を選びづらいのだと思います。ですので経験が多いネイティブがどの言葉を選んでいるのかが知れるという意味では良い本です。ですが関係性にとっても言葉はかわってきますので全てがこの本の通りにするべきでもないと思います。表現方法に絶対はありません。いち例文集です。
つまり、初めての英語の本にするよりはある程度英語が話せてコミュニケーション力を上げたい方向け。またはさらっと実はこういう意味も入っていたのかと軽く理解し、新しく学ぶ英語について理解を深める手助けの本として。自分で使う前にこの言葉たちがいつどんな場面で使われているかを実際に体験し、自分のものにしていけば良いのではないでしょうか。
0 件のコメント :
コメントを投稿